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【報道特集】「推し活」ならぬ「推し猫」で支援の輪広げる 宇都宮市の保護猫団体 20日から動物愛護週間

9月20日から26日は動物愛護週間です。動物の正しい飼育や理解を呼び掛けるため国が定めたもので、全国で普及啓発活動が行われます。宇都宮市にある保護猫団体は、約11年で400匹もの命をつないできました。譲渡だけでなく「推し猫」という新しい支援の輪を広げています。

宇都宮大学峰キャンパスの隣にあるこちらの施設。保護猫団体・「てんしんらんまんな★ラッキー」です。

大学の構内で保護されたり、多頭飼育が崩壊して引き取られたり。現在、約30匹が暮らしています。2015年に団体を設立してからこれまでに約400匹を新たな飼い主に譲り渡し命をつないできました。

代表の、小林陽子さんです。

(小林陽子代表)
「ラッキーから引き取られた猫が飼い主と幸せになっているのを見るのがうれしい。猫を幸せにしてるつもりだが、逆に猫に幸せにしてもらっている。大変なこともあるが猫に関われる活動がとても楽しいです」

運営をするのは、小林さん含めすべてボランティア。毎日朝と夜の2回、ご飯や水の交換、トイレ掃除、健康観察などを交代で行っています。

130人ほどいるボランティアの半分ほどを占め、活動を支えているのが、宇都宮大学の保護猫サークル「ミヤネコ」の学生たちです。この日も午後6時前に3年生の2人がやってきて、薬が必要な猫にはご飯と一緒にあげるなど優しく世話をしていました。

(宇都宮大学の学生は)
「実家でも猫を飼っていて、保護猫活動にも興味があり(サークルに)入りました。猫アレルギーだが、猫が可愛くて続けています」

栃木県の動物愛護管理推進計画によりますと、県内の動物愛護指導センターなどが引き取った猫の数は過去10年で約500匹から200匹ほどに減っています。ここ数年はその半分以上が譲渡されていますが、引き取り手がいない場合は殺処分されてしまいます。殺処分された犬や猫の数は2010年度の約3千匹から2025年度に174匹まで減っていますが、県や宇都宮市は殺処分ゼロを目指していて、取り組みを進めています。

小林さんは、それぞれを健康に育てられるよう受け入れ頭数を決めていて、入居を待つ猫は常に20匹から30匹に上ります。加えてほぼ毎日、保護についての相談や連絡があるといいます。そしてエサ代、病院代、水道光熱費…猫たちを支える活動には、毎月、40万円から50万円ほどが必要になっています。

(小林代表)
「持ち出ししないと回らないことがあるので、寄付を自分たちですることもあるが長く続けるためには1人1人の負担は少ない方がいい」

そこで始めたのが、少し変わった支援の形。「推し活」ならぬ「推し猫」活動です。

「ネコノート」というサイトに保護した猫たちを掲載し、普段の様子を紹介。100円から投げ銭できるシステムで、おやつやじゃらしのチケットが入ったらそれをライブ配信中に渡して楽しんでいる姿を見せています。保護猫を引き取ることができなくても、譲渡につながるまで猫を応援することができるのです。

(小林代表)
「高校生がお小遣いでおやつチケットを送ってくれることもある。(保護猫活動は)事故にあったり病気になったりと、暗い話やかわいそうな話が出てきちゃいがちな活動だが、ラッキーに関わった猫たちはその後はもう幸せになるだけ。楽しんでいただくっていう形で活動を知ってほしい」

ネコノートには現在、全国約120の保護団体が参加していて、「てんしんらんまんな★ラッキー」はコロナ禍で対面での譲渡会が難しかった頃に始めました。固定のファンが付き、毎月家賃を賄えるくらいの寄付が集まっていて大きな支援になっているということです。

もちろん活動の最終的な目的は、猫たちをずっと一緒に暮らせる家族につなげること。この団体では、毎月第2・第4日曜に譲渡会を開いていて、9月13日には県内外から30人以上が訪れました。

この日は、9月初めに施設に来たばかりのメスのデイジー(推定2〜3歳)と三毛のみいな(推定1歳)に里親の希望者が現れました。2匹とも人に慣れた甘えん坊です。

譲渡会は居住環境や家族の事情ですぐには飼えない人の来場も受け入れていて、こちらの女性は推し活で猫たちを応援している一人です。

「じじくん(推定4〜6歳)のほか3匹を推してます。チケットを投げて、元気な姿をみて(癒されている)。大切にしてくれる家族に飼ってほしい」

家族になるか・ならないかの二択ではなく、ファンになって支えるという新たな選択。保護猫たちの命をつなぐ一助になっています。

20日から26日は動物愛護週間。小林さんは「ペットを飼うということは最後まで責任をもって飼育すること」。猫であれば完全室内で飼うことなどを徹底してほしいと呼び掛けています。
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