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とちぎテレビ番組のご案内TV PROGRAM GUIDE

祭りの形 〜三重に受け継がれる華〜

[放 送]10月25日(日) 19:00〜19:55
   
 三重は、からくりや山車、漁師文化、信仰など豊かな伝統に支えられた祭りの盛んな地域です。過疎化やコロナ禍を経て、継承に困難を抱える状況の中で観光資源やコミュニティ再生の場として新たな意味も生まれています。2026年、三重県誕生150周年と伊勢志摩国立公園指定80周年を迎える今、祭りを通して三重の現在を見つめます。祭りは神事から始まり、時代を超えて装飾や芸術性を獲得し、産業や地域が生んだフェスティバルも加わりました。儀礼とエンターテインメントを併せ持つ現代の祭りは、どんな機能を果たしているのか。観光ガイドにない、知られざる祭りの世界へと誘います。
  
第5話 潮かけ祭りの“船”
    
志摩市に伝わる奇祭「潮かけ祭り」。その舞台となる和具漁港には、海とともに暮らす人々の日々の営みがあります。三重県を代表する漁港の一つである和具漁港は、小型船による一本釣り漁などで水揚げされる魚の鮮度の高さで知られています。
   
一方で近年は、海水温の上昇や潮流の変化などを背景に漁獲量が減少し、漁師や市場に集う人々は、時代の変化への対応を迫られていました。そんな和具漁港で、2026年7月14日、年に一度の「潮かけ祭り」が行われました。
   
地域の氏神である八雲神社に祀られる市杵島姫命が、港からおよそ3キロ離れた大島の祠へ里帰りすることを祝う伝統行事です。普段は漁に使われる船が大漁旗を掲げて出航し、港は華やかな祝祭の舞台へと姿を変えます。神事を終えた船団が港へ戻ると、漁船の上や市場の周辺を地域の人々や観光客が埋め尽くします。そして互いにバケツやホースで海水を掛け合い、祭りは熱気あふれるクライマックスを迎えます。
    
海とともに生きる人々が守り続けてきた伝統。そして変わりゆく海と向き合う地域の姿。和具漁港に息づく、ひと夏の日常と祝祭を見つめました。